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6月12日(日)
熊野古道

早朝、目覚ましが鳴るより早く目覚め、
朝の散歩をしに救馬渓観音へ。
昨日は暗くて分からなかったけど、
路肩で寝なくても十分な駐車スペースがあったらしい。
奥の方からは読経が聞こえてきます。
ここは、1300年の歴史を持ち、
和歌山県南部で最大最古の厄除け、開運の霊場だとか。
ここの滝の水を飲ませて小栗判官が馬の病気を治したのが名前の由来。
境内は割と広いらしく、長い階段がずーっと続いています。
朝食のパンを食みながら登っていくと、
おそらく、その伝説の滝だと思われる滝…といっても、
水がちろちろと降ってるだけって感じだけど…が、
滝王神社という名前で祭られています。
いい加減階段にも疲れてきたし、坊さん達の邪魔になってもいけないので、
それ以上は登らずさっさと引き返します。

稲葉根王子の駐車場が閉まっていて路駐できる場所もない、
一ノ瀬王子に車で行こうとしたらタイヤの幅ギリギリの農道に迷い込んだなど、
様々なトラブルを経て中辺路の入り口、滝尻王子へ。
一晩明けているので、流石に、風子マスターの姿は見かけず。
王子の裏に熊野の古道が続いています。
アルサル「行くぞ、アロウン!FESTINA LENTE(ゆっくり急げ)の精神だぞ!」
【滝尻王子/08:38発】

…と、いきなり難所に遭遇。急な登り坂。
二日続けての車上泊だったけど、家のベッドで寝るより快適に眠れ、
救馬渓観音で準備運動も済ませ、意気揚々とスタートしたところだけど、
スタートから10分もしないうちに最初の休憩をとることに。
ここで飲み物を買い忘れたことに気が付く。
でも、既に戻る気力もないので、先に進むのでした。
そして、体内くぐりを経て、不寝王子へ。
不寝王子は、今は滝尻王子に合祀されていて、
ここには「王子があったよ」という石碑が立っているだけです。
他の王子も同じように合祀されていたりするので、
王子のほとんどは目印程度でしかないような感じです。
しかし、スタンプは置いてあったので、くずかごノートにペッタンしてきました。
【不寝王子/08:57着】

不寝王子を過ぎると、更に、急な登り坂が続きます。
展望台まで来ると、今まで高い木々に阻まれていた視界が開け、
遠くまで見晴すことができます。
長く急な登り坂だっただけに、随分高いところまで登ってきたなぁ。
展望台の先の道へ行こうと思ったら、
くまばちがいっぱい飛んでいて、まるで通れる気がしないので、
直前の分岐まで戻って、別の道を進むことにします。
【展望台/09:35着】

もう一つの道は比較的なだらかでとても歩きやすいです。
そこで木にぶら下げられている「ヤッホーポイント」という看板を発見。
「ヤッホー」ね…。
…。
……。
いやっほーぅ!?
自分「いやっほーぅ!国崎最高ー!」
山彦「国崎最高ー!」
山彦「最高ー!」
自分「わたし、ダニエルになるー」
山彦「ダニエルなるー」
山彦「なるー」
飲み物を買い忘れてクタクタになっても、
魔法の言葉で体力が9999回復です!(さらに、山彦で倍回復!)
【ヤッホーもとい、いやっほーぅポイント/09:40着】

いやっほーぅ!ポイントを過ぎると、
舗装された林道とクロスチャンネル。
残念ながら人里からは離れていて、自販機の類は見つからず。
再び林道から離れると、NHKのテレビ塔が。
テレビ塔の周りではクロアゲハがたくさん飛んでました。
テレビ塔を通り過ぎてしばらくすると、初めて民家に遭遇。
どの民家も、「なかへち 高原」と書かれた白い提灯を掲げています。
しかし、ど田舎なのでやはり自販機はありません。
そうこうしてるうちに、高原熊野神社に到着。
水道で水を飲むます。う〜ん、生き返る。
【高原熊野神社/10:25着】

歩きやすい舗装された道を進むと、遂に自販機に遭遇!
目の前の棚田と、栗の木々と、熊野の山々を一望できる休憩所です。
おばあちゃんが死にそうな顔で手すりにぶらさがり、
棚田を見下ろしていたのを横目に自販機にステップイン!
目の前にある山々と、その説明板とを見比べながら、だらーんと休憩。
こうしてると、先程まで疎ましく思っていた太陽も気持ち良いじゃないか。
【高原霧の里休憩所/10:34着】

休憩所脇の道を行こうとすると、
「この道は、熊野古道ではありません」の看板が。
引き返して、さらにその脇の登り道を登っていきます。
一応、舗装されて、両脇に民家が立ち並んでいますが、
かなり急な坂道で休み休み必死で登ります。
そして、現地のおばあちゃんに追い抜かれます!
自分(ニヤニヤしながらジロジロ見ているんじゃあないぞっ…)
自分「こんにちは…」
老婆「はい、こんにちは(ニヤニヤ)」

そのうち民家が途切れると、
「この先4時間くらい民家が一つもないよ」の注意書きの看板が。
それでも、そこからしばらくは比較的平坦な道が続いているので、
どんどん進むです。
注意書きを越えてから、15分くらいすると、
下の方から水の流れる音が聞こえます。
覗き込んでも木に阻まれて水の様子は確認できませんが、
沢から昇ってくる風が涼しくて気持ちが良いです。
そして、だんだん水の音が近づいてきて沢が見えてきた頃、
近露の方向から団体さんが歩いてきます。
歩き始めておよそ三時間、初めての遭遇です。
おじさんおばさんの群れでしたが、流石の中年さんでも、
疲労のためほとんど会話もなく黙々と歩いてきます。不気味ですっ。
団体さんとすれ違うと再び登りに。
途中で●●←こういうアリに出会ったりしながら、大門王子へ。
【大門王子/11:38着】

大門王子で残りのパンを食べ、またまた登りと格闘…
かと思ったらすぐ下り坂に。意気揚々と進んでいきます。
下り坂の途中、山の斜面一帯の木々を全て伐採した場所に到着。
見晴らしは良いけど、風情がないなぁ…。
BIG-Uでもらったパンフレットにも、
見晴らしポイントのアイコンがついた場所ですが、
実際のところ、止むを得ない事情で伐採したところで見晴らしが良くなったのか、
見晴らしを良くするために伐採したのだかどっちなんでしょ。
後者だったらイヤだなぁ。
下りきると休憩所があり、その先に進むと十丈王子に到着です。
跡地なので、ここには何もありませんけど。
【十丈王子/12:23着】

十丈王子を越え、悪四郎屋敷跡を境に、ここからはほとんど下り道。
お疲れ様、トゥーミー。
それにしても、悪四郎さんはよくこんなところに住む気になったものです。
悪四郎屋敷跡を越えしばらくすると、16の番号が入った道標を発見。
この道標は滝尻王子から500m毎に置いてあり、
つまり、16番の道標は滝尻王子から8000mの位置であることを意味します。
そしてこの16番の辺りで、
姉さんのなんちゃってレモネードに似た甘い香りのする、
小さな紫色の花を発見。
舐めてみたけど苦かったです。
なんて名前の花なのでしょうか?

(この辺りで走るおじさんに追い越されます)

一つ手前の十丈王子から随分歩きましたが、
およそ1時間半で、やっと、次の大阪本王子に到着。
ここまでの王子でもしてきた通り、
くずかごノートにスタンプを押そうとスタンプ台を見つけます。
このスタンプ台は、柱の上に屋根と小さな扉のついた箱があり、
その扉を開けた箱の中に、スタンプが設置してあるというものなのですが、
今回は箱の中にあったのは、スタンプだけではありませんでした!
スタンプを取り出そうと扉を開けると…
●=3  カサカサ… 何か黒いのがいるぅっ!?
これでは、中に置いてあるスタンプを取り出すことができません。
角度を変えながら中を覗いても暗くてよく分かりません。
仕方がないので拾ってきた枝を使って、
なんとかスタンプを取り出すことに成功しました。
ホントなんだったんだろ?
まったく、やれやれだぜ…。
【大阪本王子/13:48着】

大阪本王子を過ぎた辺り…21番の道標の周辺は、
山の斜面から水が湧き出していて道がぐちゃぐちゃです。
サワガニなんかもたくさんいるので踏み潰さないよう注意が必要です。
実際、憐れにも踏み潰されたカニの死骸も多かったです…。
そして、22番の道標の周辺では、道の両脇に段々になった石垣があり、
昔はその場所が水田だったことを示します。
そしてそして、もちょっと進むと、
突然、観光客…それも、山歩きしそうにない格好のおばちゃんたちが出現し、
古道が国道に接し、道の駅が見えてきました。
高原の休憩所で買った飲み物がなくなりかけていたので大助かりです。
…ていうか、滝尻王子スタート時に飲み物を買い忘れさえしなければ、
丁度いい具合に休憩所があって、水分に困ったりはしないようです…。
【道の駅 熊野古道中辺路/14:10着】

15分程休憩して、道の駅を出発。
道の駅から近露王子までは中辺路のシンボル的な存在(?)である、
牛馬童子像を通過し、30分程度で歩けるということもあり、
バスに乗ってくる団体さんが歩くことが多いようです。
(近露王子前に大きな駐車場があるのでバスが先にそちらで待機していました)
そういうことで、僕が牛馬童子像前に到着したときには、
2組の団体さんがつっかえていたので、
団体さんが先に行くまでベンチで待つことに。
そして、そこで1時間半くらい前に走って行ったおじさんに再会。
(胴体はホッソリしてるけど太腿がムキムキ!)
団体さんがいなくなり、牛馬童子像へ。
(牛馬童子像は古道から少し逸れた場所にあるので、
古道沿いのベンチからは見えない場所にあります)
なんだか写真で見た印象より小さな像でした。
思い浮かべていた大きさの半分くらいかな。
ていうか、牛と馬に同時に跨ろうという、その貪欲さが凄まじい!
隣の家来は歩行かよ!片方貸してやれよ!と思った。
【牛馬童子像/14:40着】

急な下り道を降り、林道へ。
林道をさらに降りて町の中へ。
日置川を渡ったところで「血か、露か?」の近露王子です。
この辺りに町があるのは、丁度、田辺と本宮の中間地点にあり、
宿場町として栄えていたからだそうです。
牛馬童子像のときから、僕の前を団体さんがウロチョロしていたのですが、
ここでも、先に団体さんが到着したので、
団体さんがガイドさんから説明を受け終わるのを待ちます。(盗み聞きしながら)
そして、王子に隣接する民家の庭にある花を見るため、
堂々と不法侵入するおばさんの群れを横目に王子へ。
ここの王子も流行の市町村合併近野神社に合祀されているので、
ただの跡地でしかありませんでしたが。
【近露王子/15:21着】

緩やかな町の道を通り、 野長瀬一族の墓前を通過した辺りでだんだん坂が急に。
歩行距離も30番の道標…15kmを越えて、くたくたになりながら比曽原王子へ。
ここも何処ぞに合祀されたらしく跡地となっていて、
さらに、スタンプ台すらありません。
しかし、ここまで登ってくればゴールの野中の清水までラストスパートです!
飲み物も尽きているので、早く湧き水を飲みたい!
【比曽原王子/16:16着】

継桜王子までの道を阻むのは最後の坂道。
坂道を登りきると、「野中の一方杉」で有名な継桜王子。
「野中の一方杉」とは、樹齢800年の巨大な杉で、
南側だけに枝を伸ばすことから、一方杉と呼ばれるようになったということです。
確かに、南側だけに枝が伸びてます。
鬱蒼としていることもあって、
太陽の当たらない北側の枝が成長しにくいだけ…かどうかは知らないですが、
何かしら科学的な要因があるのでしょう。
それでも、昔の人は那智山の方を向いているといって、
喜んで信仰の対象にしていたんでしょうね。
根元にはでっかい穴が開いていて、中は真っ暗。
人間が何人も入れそうな大きさの穴です。
境内の長い階段を登ると上には社とスタンプ台が。
これで、滝尻王子から継桜王子までのスタンプをコンプリートです。
【継桜王子/16:34着】

ちょいとだけ、道を下って日本名水百選が一つ「野中の清水」へ。

――ゴールっ

晴子「観鈴ーッ!!」
【野中の清水/16:42着】(BGM:青空)

思いのほか、ぬるかった湧き水を飲み、
滝尻王子の駐車場に戻るべくバス停へ。
時刻表を見るとバスが来るまで約1時間。
でも、待つしかないので、座って待ちます。
待っていると白くて大きい犬が寄ってきて隣に座ります。
犬の首輪には、わらび餅の宣伝用タグがぶら下げられています。
お腹を出すので撫でてやりました。
…。
すると突然、犬は立ち上がって大きく身震いをし、
冬毛を辺り一面に撒き散らす!…うへぇ、口の中に入った!
他人を毛塗れにした犬は、悪びれもせずすまし顔で道を渡り、一軒の店の中へ。
どうやらわらび餅を売っている店がそこらしいです。
何もしないで待つのも退屈だし、冷たい飲み物もほしかったので、
店に上がってジュースを頂くことにしました。
店主さんと滝尻王子から歩いてきた話や、
バスを待たないといけない話などをしていると、
田辺市街方面から湧き水を汲みに来たというおじさんが、
滝尻王子前まで車に乗せて行ってくれると言います。
運の良いことに、バスの時間を待たずして車まで戻れることになりました。
道すがらに道すがらな話をしながら送ってもらい、
夕方になってしまったけど、
今から行っても明るいうちに本宮大社まで行けるよとアドバイスを貰ったので、
お礼を言って降ろしてもらい、即行で本宮大社へ。

って、閉まってるじゃないかド畜生ォォォーッ!
確かに明るいうちに着いたけど。
まっぷるで確認すると、17:00でおしまいらしい。
丁度、車で送ってもらってるときですね。
なんてこった…。
仕方がないので、本宮大社は諦め、
長時間の歩行で疲れた体を癒しに湯の峰温泉へ向かいます。
熊野川、河川敷広すぎです。

湯の峰温泉郷専用道路みたいな長くて細い山道を進み、
街の端っこにある駐車場に車を止め、
洗面用具を持ち湯の峰温泉公衆浴場へ向かいます。
駐車場の入り口のところで、ブツブツと独り言を続ける不気味なバイカーに遭遇。

川の横にある湯筒からは90℃のお湯が沸きあがっていて、
川も少し温かく、街中硫黄臭いのがいかにも温泉街って感じです。
だけど、なんだかシーンとしていて不気味な街だなぁ。
オフシーズンだからでしょうか?
観光客も現地人も割りと静かに歩いていて活気がありません。
どこぞの宿からカラオケで盛り上がる演歌の音でも聞こえてくればそれっぽいのですが、
川の流れる音しか聞こえてきません。

さて、問題のお風呂です。
「湯の峰温泉公衆浴場」では、薬湯(温泉100%)のお風呂と、
一般(温泉50%、お湯50%)のお風呂があり、
一般のお風呂のほうでのみシャンプー等が使えます。
車上泊なので、お風呂で体を洗う必要がある僕は一般のお風呂へ入ります。250円。
そして、先程の独り言バイカーが出現。
お風呂の中でもブツブツとスポーツの実況のような独り言を続けていて不気味でした。
他のお客さんもみんなポカーンとしてました。

お風呂から出たら、明日、見て回る串本まで大移動です。
国道168号から新宮市へ出て、国道42号へ。
途中、コンビニでもつまらないと重い、
市内のTOMATO&ONIONというファミレスで食事をすることに。
席に着くとさっそく「ご注文はお決まりに(略」
あれ?今席に着いたばかりなんですけど…。
…少し考えて、イタリアンハンバーグと、
サラダ&スープ&ライスのセットを頼み、
ハンバーグを食べます。
ライスのオカワリが自由だったので、
丁度、目の前を通り掛った店員さんを捕まえます。
自分「すいませーん」
店員「かしこまりました」
あれ?まだ、何も言ってないんですけど…。
そして、通り過ぎた店員は、戻ってきて、
店員「ライスのおかわりですね?」
自分「ええ…」
運転の様子を見てても思ったことなんですけど、
和歌山の人ってセッカチなんですか?

国道42号を南下し、那智勝浦町内のセルフのガソリンスタンドでガソリンを入れ、
さらに、国道42号を南下し、串本町内へ。
橋杭岩の前の駐車場に駐車し、寝ます。

走行距離/159.5km
消費金額/4040円

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